【体験談】帝王切開当日(その2)恐怖の腰椎麻酔!だったけど・・・?
こんにちは、ダラリーヌです。
前回の記事までで尿管カテーテルの挿入が終わりました。
そしていよいよ恐れていた腰椎麻酔のときがやってきたのです。
この日までに様々な帝王切開体験談を読み漁っていた私。
そのおかげというべきかそのせいというべきか、腰椎麻酔に対する怖いイメージだけがむくむくと膨らんでいました。
「麻酔するときにわずかに動いてしまってうまく入らなくて何度もやり直すことになり余計に痛かった」とか、
「針をさすのは重要な神経が沢山通っているところだから、少しでも動いて変なところにささってしまうと神経を損傷すると聞いて怖かった」とか、
「動いてはダメだけど、痛くてビクッとなってしまって怒られた」とか、
とにかく『針をさされる時は痛い』というのと『少しでも動いたらヤバイ』という情報が頭の中でぐるぐるしていて、でも動くなと言われたら意識しすぎて動いてしまいそうな自分が怖い・・・などと、恐怖が恐怖を呼んでとにかく腰椎麻酔だけは嫌だー!!と思っていました。病院によっては麻酔をするための麻酔をしてくれるところもあり、腰椎に針をさす痛みをなくしてくれるらしいのですが、私の産院ではそれはやってないとのこと。看護師さんには「頑張ってジッとしててね!」と言われました(^^;)
「じゃあ、麻酔するので右を下にして横に向いてください」
ついに恐怖の宣告です。
手術台の上で素っ裸のまな板の上の鯉状態の私は従うよりほかありません。付けられた心電図パッドが私の心音を拾って部屋中に響かせていてなんだか恥ずかしかったのを覚えています。しかしそんな事を気にしている場合ではありません。
言われたとおり横を向くと、すかさず看護師さんが私の肩と腰をこれでもかというくらいの力でガシッと押さえました。そして体を極限まで丸くするように言われました。
しかしまだ赤ちゃんがいるお腹がつっかかって思うように丸まりません。自分ではこれで十分だと思っていたところから更にグイっと看護師さんに丸められました。
「内側から背骨を外に押し出すようなイメージで丸めて!」と言われ、「ん?どういうこと?内側ってお腹のことかな?お腹で背骨をぐいっとやる感じってこと?どうやったらいいんだ??」とアドバイスを自分なりに解釈して実行しようと試行錯誤していたその時・・・
一瞬チクッとしたあと、「ズ~~ン」という感覚がありました。
そして程なくしてお尻のあたりからブワッと温かさが広がりました。
何だ?と思っているうちにみるみると、みぞおちから下の感覚が次第になくなっていきました。
腰椎麻酔が効いてきたのでした。
正直、誇張でもなんでもなく「痛くなかった」です。「痛い」というよりも、うまく表せないんですが本当に「ズ~~ン」という感じでした。そしてこの「ズ~~ン」には覚えがありました。
そうです、逆子を治すために受けていた鍼灸のときと同じ感じだったのです。ここにきて鍼灸に通い詰めたメリットがありました。逆子こそ治りませんでしたが、私は知らないうちに腰椎麻酔の予行練習を受けていたのでした。
そういえば鍼灸の先生が言っていたのですが、腰椎麻酔を打つ箇所は東洋医学的にも重要なツボなのだとか。なのでそこにもよく鍼やお灸をしてもらっていました。その痕が残っていたのか、執刀医の先生には「鍼灸やってたんだね~」と言われました(笑)
痛みの度合いで言うと、正直鍼を打った時の方が痛かったです。鍼はツボをついた後クイクイっと微妙に鍼先を動かしてツボを刺激しますからね。そのツボからビビビッと電流のようなものを感じるのですが、その痛みのほうが全然強かったです。まあ、それも痛いといっても飛び上がるような痛みではなく全然耐えられるものですが。
というわけで、あれだけ術前から恐れまくっていた腰椎麻酔は、されたことにも気付かないうちに終わっていたのでした。
麻酔が終わっていることに気付かなかった私はまだかまだかと痛みを待ち構えていたのですが、そうと思っていない看護師さんに「はい、もう動いても大丈夫ですよ。麻酔頑張りましたね!」と言われて「はい?」と思いました(笑)
動いても大丈夫と言われても麻酔が効いていて下半身は全く動かないので看護師さんが仰向けにしてくれました。そして立ち会いをする主人が呼ばれました。それによりいよいよ帝王切開が始まるのだな・・・と思いましたが、個人的にはすでに恐怖の腰椎麻酔というクライマックスを終えていたので何だか初産婦らしからぬ妙な落ち着きがありました(笑)
次回、いよいよ手術開始です。
やっといて良かった、鍼灸!
もしこれから腰椎麻酔を受けるよという方がいたら、一度鍼灸院に行って疑似体験をしておくと無駄に恐怖に怯えなくて済むかもしれません(^^)